WEBあじさい

医薬品副作用解説-10 ドライマウス
vol.19,No.3 
ドライマウスとは、唾液の量が減少することによって起こる口の中の乾燥感です。しかし、原因や症状は多種多様なので、ドライマウスと診断することは簡単ではありません。原因によって分類すると、「全身性または代謝性のもの」、「神経性または薬物性のもの」、「唾液腺自体の障害によるもの」の3つに大別することができますが、これらの中で実際に問題となるのは、口腔の乾燥が慢性的あるいは持続的に生じる場合です。全身性または代謝性のものとしては、尿崩症、糖尿病、腎障害、貧血などが主な原因で、唾液を作る唾液腺には異常がないのに、水分が不足したりして唾液が減少してきます。
薬の正しい使い方 座薬
vol.19,No.2 
坐剤は、薬を飲めない嘔吐時や意識障害時、食事と関係なく使用出来、胃腸粘膜への直接的刺激が少ないなど坐剤はとても便利な薬です。日本薬局方では、「坐剤は、通例、医薬品を基剤により一定の形状に成型したもので、肛門又は膣に適用する固形の外用剤である。本剤は、体温によって溶けるか、軟化するか、又は分泌液で徐々に溶ける」と定義されています。
腎機能低下時における薬物投薬
vol.19,No.1 
腎臓は薬物を排泄するために重要な臓器です。このため腎機能低下時には薬物の体内からの消失が遅延して、適切な減量を怠ると中毒性の副作用を発現する危険があります。薬物によっては、腎機能の低下度に応じた減量(および投与間隔の延長)の目安が記載されているものがあります。腎機能が低下しても体内動態にはほとんど影響されない薬物(肝代謝型薬物が大部分)があり、それぞれの薬物の体内動態を調査する必要があります。薬物動態の項目において未変化体(および薬理学的に活性な代謝物を含む)の尿中排泄率が高い薬物(一般に40%以上が目安)は減量を考慮すべきとされています。
婦人科にみられる疾患 子宮頸がん
vol.18,No.4 
子宮頸がんは、子宮頸部にできる癌で、女性特有の癌の中では乳癌に次いで多く、20~30代では最も多い癌です。わが国では、毎年8000人が新たに子宮頸がんと診断され、約2500人が子宮頸がんで死亡しており、最近、その罹患率や死亡率は20~30代で増加する傾向が見られます。子宮頸がんの原因は、ある特定のヒトパピローマウイルス(HPV)の感染であることが示され、癌化のメカニズムがわかってきました。性交渉の経験のある女性では、ほとんどの女性が生涯のうちに一度はHPVに感染すると言われています。その多くは免疫により自然治癒するといわれていますが、癌を誘発する高リスク型のHPV(16型、18型)に感染した人の一部は、5~10年以上の年月を経て子宮頸がんを発症します。
時間治療(クロノテラピー)
vol.18,No.3 
多くの生体機能や疾患の症状には日周リズムが認められます。薬物の服用時間を決めるにあたっては、日周リズムと薬物の作用や疾患の症状との関連性を考えて、効果のある、また副作用の発現が少ない時間帯に服用することが必要とされます。このような研究を時間治療(chronotherapy)と呼んでいます。日周リズムと病気の症状の関連性のある疾患としては、気管支喘息、狭心症、心筋梗塞、癌、慢性関節リウマチ、消化性潰瘍、糖尿病、うつ病、感染症、自殺などが知られています。
緩和ケア
vol.18,No.2 
わが国の医療用麻薬の消費量は他の先進国に比べ、1/10~1/5 程度でしかなく、痛みを我慢している患者様が数多くいるのが現状です。海外ではモルヒネ以外に5~6種類の強オピオイドが導入され、治療成績を大きく向上させていますが、わが国では最近まで、がん疼痛治療に使用される強オピオイドは主としてモルヒネだけでした。わが国でも、経皮吸収型フェンタニルパッチ、オキシコドン製剤が導入されたことから、従来モルヒネのみに頼らざるを得なかった強オピオイドの使用法が変わり、患者の痛みに合ったがん性疼痛が可能になりつつあります。
食物アレルギーと薬
vol.18,No.1 
食物アレルギーは乳幼児期に多い疾患で、加齢とともに耐性を獲得するといわれています。食物アレルギーの治療では、アナフィラキシー回避のためのアレルゲン除去食が重要な位置を占めており、乳幼児期の発症が多いことから代替食による栄養補充を欠かすことができません。代替食メニュー、低アレルゲン食品利用などにより食物アレルギー児・家族の治療支援を行い、食生活のQOLを高まることが除去食療法の基本となります。
小児にみられる疾患 夏風邪
vol.17,No.2 
一般的に夏かぜとは、高温多湿の夏の環境を好むエンテロウイルスとアデノウイルスによる感染症を指します。咽頭結膜熱、手足口病、ヘルパンギーナ、無菌性髄膜炎などが代表的な病気です。エンテロは「腸管」を、アデノは「のど」を意味する言葉で、ウイルスは腸やのどで増殖した後、血液を介して標的とする場所に移動し症状を起こします。小さい子どもは毎年のように夏かぜをひくことがありますが、これはエンテロウイルス、アデノウイルスともに数十種類もの型があるので、1つの型に感染してもその免疫が他の型には通用せず感染してしまうからです。子供の夏風邪は症状が似ており、見分けるのが難しいと感じるかもしれません。
たばこと禁煙法-2
vol.17,No.2 
タバコの煙に含まれる4000種類以上もの化学物質の中で、250 種類以上が有害です。その中でも、ニコチン、タール、一酸化炭素をタバコの三大有害物質と呼びます。タバコは、アルコールや覚せい剤などの他の薬物に比べ、急性にニコチンの薬理効果や離脱症状が顕著でないため、依存性薬物として認識されてきませんでしたが、ニコチンは精神依存性だけでなく、身体依存性を有することが明らかとなり、喫煙習慣の本質はニコチン依存症として捉えられるようになりました。禁煙をうまく成し遂げるためには、精神的依存とニコチンに対する薬理学的依存の両方を克服する必要があります。
海外旅行と薬
vol.16,No.3 
海外旅行が当たり前のこととなり、種々の持病を持つ高齢者の海外旅行者や、生活習慣病を抱える中高年層の海外勤務の増加に伴って、渡航先で継続治療を受けるために持参薬の急激な増加や医療環境の変化に伴い製剤技術に対する要求(医療現場での利便性の向上、薬剤自体の服用のしやすさ)等、従来は重要視されてこなかった部分がニーズとしてクローズアップされるようになりました。長期出張などで持参する薬剤がある場合は、医師に処方薬の内容を記載した英文薬剤証明書、英文診断書を発行してもらったり、処方せんのコピーを持参する必要があります。また、海外で薬をなくしたり、病気が悪化するなどで、病院にかからなければならなくなる場合に備え、できれば現在服用している薬の「英文薬剤説明書」を持っていかれることをお薦めします。又、麻薬や、規定以上量の向精神薬を自己の疾病に治療の目的で携帯出国する場合は、証明書を持参することが法律で定められています。