WEBあじさい

医薬品副作用解説-16 がん患者でみられる副作用(皮膚障害)
vol.25,No.3 
がん薬物療法では重篤な副作用の発現頻度が高く、患者の QOL を大きく低下します。特に重篤な場合は、治療の継続や治療強度の維持が困難になります。このため、適時的確な対策をとることで重篤な有害反応の軽減に加えて、がん種やレジメンによっては用量強度の維持による治療成績の向上にもつながります。支持療法についても、エビデンスに基づく適切な対策を講じる必要があります。
医薬品副作用解説-15 血栓を引き起こす薬剤
vol.25,No.2 
震災による被災者の車中泊がきっかけとなる深部静脈血栓症の発症および致死的肺塞栓症は、中部中越地震や中越沖地震において、新潟大学のチームが、震災による被災者の車中泊においてその発生頻度が高いことを報告したことをきっかけに注目され、予防ならびに早期発見・治療の重要性が広く認識されるに至りました。今回の熊本地震においても、遺憾ながら肺塞栓症で亡くなられました。
医薬品副作用解説-14 自殺企図・自殺念慮のある方へ注意を要する薬剤
vol.25,No.1 
わが国では年間約 3 万人が自殺で亡くなっており、大きな社会問題となっています。様々な研究により自殺死亡者の多くが何らかの精神障害に罹患していた可能性が強く指摘されています。自殺の危険因子は、遺伝的負荷、周産期障害、幼少時のトラウマ、パーソナリティ(衝動性、攻撃性)、精神疾患、身体疾患、心理社会的危機、自殺手段の入手しやすさ、身近に自殺を経験すること等が挙げられますが、この中でも気分障害、物質関連障害、統合失調症、パーソナリティ障害等の精神疾患は重要です。
医薬品副作用解説-12 体重増加を引き起こす薬剤
vol.24,No.3 
体重増加や肥満は、服薬アドヒアランスの低下を招くだけでなく、インスリン抵抗性、高血糖、高中性脂肪や HDL コレステロールの低下などの脂質異常症、併せてメタボリックシンドロームと呼ばれる代謝異常を引き起こす要因です。よって、体重増加と関連しない高血糖や脂質異常症なども注意が必要です。体重増加を引き起こす薬剤には、精神神経用剤(特に非定型抗精神病薬)、抗うつ薬、抗てんかん薬、副腎皮質ホルモン、女性ホルモン、混合ホルモン、糖尿病治療薬、抗悪性腫瘍薬、抗アレルギー薬、漢方(カンゾウを含むもの、六君子湯)薬等がありました。
検査を必要とする薬剤
vol.24,No.2 
臨床検査は診断や治療指針の決定に不可欠であり、患者の病態を客観的に判断できる指標です。臨床検査を適正に実施しその結果を評価することは、医薬品による重大な副作用を未然に防ぐためにも重要です。
疾病に悪影響を及ぼす薬物-1 緑内障-抗コリン剤を中心として(改訂版)
vol.24,No.1 
緑内障疫学調査によると40歳以上の日本人成人においては概ね5~7%が緑内障に罹患しており、その約90%が潜在患者であることがわかっています。緑内障には沢山の病型が有りますが、1)原発緑内障、2)続発緑内障、3)発達緑内障の3型に大きく分けられ、原発緑内障は更に、原発開放隅角緑内障と原発閉塞隅角緑内障に大別されます。
手術に影響を与える薬剤(改訂版)
vol.23,No3 
抗血小板薬、抗凝固薬、低用量ピル(経口避妊薬・一部の月経困難症治療薬)、経口糖尿病薬、骨粗鬆症治療薬のSERM製剤は原則手術前に投与中止が必要です。投与中止期間は目安のため、手術の種類、侵襲の程度、患者リスクによって異なる場合があります。大手術時においては,アスピリンおよび塩酸チクロピジンは10~14日前,シロスタゾールは3日前,クロピドグレルは14日前から中止することが推奨されているが,抜歯、白内障手術時、術後出血への対応が容易な体表の小手術においては、抗血栓薬の中断による血栓・塞栓症を誘発する危険性が問題視され、ガイドラインでも継続することが勧められています。又、消化器内視鏡検査前においても抗血栓薬単剤投与であれば、継続投与が勧められています。
医薬品副作用解説-12 尿路感染症
vol.23,No2 
尿路感染症(urinary tract infection:UTI)は全感染症の中で最多を占め、日常診療の中で臨床実地医家が遭遇する機会の多い病態の1つです。腎臓から尿道までの尿路に起こる感染症です。ほとんどが細菌によって起こりますが、ウィルス、真菌、寄生虫などが原因となることもあります。発症経過から急性と慢性に、また基礎疾患の有無から単純性と複雑性に分けられます。小児、性的活動期の女性、そして高齢者に多い病気です。
運転に影響を与える薬剤
vol.23,No1 
自動車の運転、危険を伴う機械の操作においては認知・判断・運動能力を要します。よって、運転者に対する薬物処方に十分な注意をする必要があります。まずは、適切な薬剤を内服して原疾患のコントロールを良好に保ち、運転中の体調悪化を予防することが重要です。その際、眠気の副作用が生じにくい薬剤を選択し、多少なりとも心身の異常があった際には、自動車の運転を中止するように指導するべきです。
肝障害時の薬剤投与
vol.22,No3 
肝臓は、栄養素(糖、蛋白質、脂質、ビタミン等)の代謝と同時に、胆汁の生成・分泌、全身血流量の調節、血漿タンパク質や尿素の合成などを行います。肝臓の大きな役割として異物・薬物の代謝があります。
肝障害時には薬物動態が大きく変化する場合があり、その要因には肝血流量、肝薬物代謝能、薬物の血漿タンパク結合率の変化があげられます。